利他的行動について
概要
- 世間一般で言われる純粋な無償の利他的行動は存在しない
- 自分のためか、自分を構成する遺伝子に近い存在を有利にするというものが存在するだけである
助け合いが発生する条件
- 互恵的利他主義
- 小さな労力で大きな利益
- 時間差が生じる
すなわち、時間\(t\)における自分が払ったコストを$C_t$、受け取るメリットを$G_t$$とすると以下が成立する
\[G_{t_1} - C_{t_0} \gt 0\]新社会性昆虫が発生する理由
疑問
- なぜ働きバチは兄弟や女王のために命をかけた行動ができるのか
ハルミトンの遺伝子に着目した解決
- 血縁度を考慮する
- 働きバチは二倍体の遺伝子を持つので、姉妹同士の血縁度は3/4になる(なお、人間は1/2である)
- 働きバチが娘を作ると血縁度は1/2に下がるので娘を作るより、姉妹同士を助け合ったほうが遺伝子を残す上で効率がよい
- 女王を守ることで、姉妹が増える
ハルミトン則
血縁度を\(r\)としたとき以下のようになる
\[r \times G \gt C\]