ベルの不等式の破れについて
概要
- ベルの不等式の破れを実験で示したアラン・アスペが2022年のノーベル物理学賞に選ばれた
- 局所実在性が成立しない量子の世界を実験とそのデータで示した
- 局所性
- 2つの因果的に関係のある物があるとき、片方の結果がもう片方に光速を超えて伝搬しないという考え方
- 実在性
- 任意のものは測定の前から結果が決まっているという考え方
- 局所性
ベルの不等式について
A
とB
の二人の観測者がいて、観測装置の偏光板0
と1
をランダムに選択して観測する- 偏光板の選択によって角度が変わり、その結果を
A_{0}, A_{1}, B_{0}, B_{1}
とする - このとき、局所性があれば以下の式が
2
以下になる - 局所性が破れると、偏光板の選択とその観測によって、もう片方の結果に影響を与えるため、
2√2
になる- 前提として、それぞれの偏光板の角度が
0∘, 22.5∘, 45∘, 67.5∘
であるとする - このとき、
<a, b> = cos(θ_a,b)
であり、以下の式の期待値は2√2
となる
- 前提として、それぞれの偏光板の角度が
- このとき局所実在性が存在するとすると以下の範囲に収まる
- 性格な導出は隠れた変数λを仮定して確率密度関数を積分することで得られる1
- 仮に一つの原子から放出された対の電子が局所実在性に基づくならばこの範囲に収まるはずである
CHSH不等式(ベルの不等式の特殊化)の破れについて
- 実験概要
- 対のスピンの光子を放出するスピンの向きを観測する
- ランダムな角度の偏光板を通してから観測する
- 確率の波としてテンソル積を計算した結果は期待値が
2√2
であるが、局所実在性を仮定すると2
となる2- 観測という行為が他の観測結果に影響を与えることで
2√2
となる
- 観測という行為が他の観測結果に影響を与えることで
- 結果
- 実際には
2.25 ± 0.03
となり、局所実在性を仮定した2
が破綻した
- 実際には